Canon EOS-1D MarkIV / SIGMA 85mm F1.4 DG HSM / F1.4 / +1EV / ISO1600 / RAW

約1ヶ月、撮影の1/3をこの新しい相棒、EOS-1D MarkIV(以下1D4)と過ごしてきました(2/3は今まで通り、EOS 5D MarkIII:以下5D3です)。まだまだ使しているとは言いがたいですが、一通りの撮影をしてきての感想です。

まず、手に取った時の感触ですが、大きさは5D3+バッテリーグリップよりもむしろ小さく感じます。その代わり、ボディの剛性感やミッチリ「詰まっている」感は1D4が圧倒的に上。当然縦位置グリップと一体のため、5D3で度々起こる、バッテリーグリップを止めるネジ(ダイヤル?)が緩んできてしまうこととは無縁です。

 

1D系で良く言われる「シャッター(ミラー)のキレ」は私のようなチョロいサンデーフォトグラファーでも余裕で分かる素晴らしさです。1/10secといった低速シャッターを切ったときですら、ひょっとしたらバッチリ撮れているのかも…と期待させてしまうような感覚です(が、当然撮れておりませんが(^-^;)。そうした「良いカメラ」を使ってしまうと、たいていの場合それまでの機種を使うと物足りなく感じてしまうのが常だったのですが、1D系を使ったからこそわかる5D3の「メカ」としての優秀さもなかなかのもの。決してもう5D3がしょぼい…とはならない、1D4とはまた違った心地よさがあります(量販店で5Ds/Rや5D4を結構触りましたが、「パコッ」としたシャッターは好みではありません)。また、シャッター関連ではX接点が1/300秒というのも地味に便利。5D3の1/200と比較するとわずか半段ですが、その分絞りを開けられるので表現の幅がずいぶん広がりました(後継機種のEOS-1DX/DX MarkIIでは1/250にスペックダウンしており、ちょっとドヤ顔できます(^-^;。でもシンクロ速度最高峰は初代1Dの1/500なんですよね)。

 

AFも全く以て素晴らしいものです。
私は子どもの写真も良く撮りますが、AI-SERVOは正直使い物にならない、というのがすり込まれておりました。地面をちょこまか不規則に動く子どもは、空を駆ける航空機よりもむしろ難しいのではと感じ(ピンが背景に抜けてしまうことが多かった)ておりましたが、初めてそういった被写体に「食いついていく」カメラに出会った気がします。むろん100%の歩留まりではありませんが、むしろ食いつきに気を取られシャッタースピードが遅かったことに気づかなかった、なんてことも。5D3の方がAF選択方式の幅が広いため、やはり汎用性は5D3に軍配が上がりますが、動体を撮ることが分かっているのであれば、これは今まで無かった世界を見せてくれるカメラだと感じました。

 

吐き出す画は、5D3と比べるとダイナミックレンジの狭さを感じ、また露出の傾向もシビアさを感じました。5D3の露出傾向が身に染みていますが、ぱっと見の判断より1/3段ほどアンダー気味に撮った方が良いと感じました。約1600万画素という画素数は画質とファイルサイズのバランスがとても良く、パソコンにとても優しいものです。

高感度は拡張102400が選べるので5D3と同等かな、と思っていましたが、7Dほどではないにせよ思ったよりも高感度には弱いと感じました。5D3と比べると1段から2段ほど「使い物になる」上限が低い感じ(7Dと比べると1段ほどは強い印象です)。作品とするにはISO1600が限界かなーと感じます(5D3は3200が余裕、6400でギリギリ、といった印象です)。

 

操作系の違いも、測距点選択・露出補正・絞り・AFモード選択・ISO選択・連写モード選択、この位を覚えさえすれば私の撮影スタイルでは通常の撮影に困ることはほぼありません。使いやすさや画質、性能とは全く関係ない点ですが、素晴らしく気に入ったのが上部と背面サブ液晶のイルミネーション色。これが「ブルー」なんです。私にとっての初めてのデジタル一眼レフ「EOS D60」がまさにこの色。その後EOS20Dに買い換えたとき「オレンジ」になったとき、それはそれはガッカリしたのを覚えています。それから延々と中級EOSを手にして来、そして5D3としたときも「オレンジ」。その頃にはもう慣れっこではありましたが、このブルーを見たときに初めてデジタル一眼レフを手にしたときのような快感を感じました。

ちょっと珍しいAPS-Hというフォーマットは良いところも悪いところも、といった感じです。「やや」望遠になるため、x1.4のテレコンを装着したような画角感は得した気分です。また、ファインダーもAPS-Cのような「穴」を覗いているような感覚では無く、「ちょっとだけ狭いフルサイズ」のような感覚で使うことができます(ピントの山がとても掴みやすいスクリーンもそれを手伝っているんでしょうね)。逆にAPS-Hで困るのは「標準レンズがない」ということ。手持ちフルフレーム用ズームレンズの標準~広角域は16-35mmF4LISか24-70mmF2.8LIIしかありません。16-35だと標準には広すぎ、24-70では狭すぎます。かといってEF-Sは使えず…といったところ。昔あった、SIGMAの20-40mm F2.8を復刻して欲しいと思うAPS-Hユーザーは多いのではと感じました(シグマのAPS-Cフォーマット用レンズA18-35mm F1.8 DG HSMが使えるようですが、広角端18mmでやはり蹴られてしまい、実用になるのは19mmからだそう)。うーむ。

 

さらに、これだけはナントカして欲しかったなあ、という点を2つほど。一つは電子水準器が無いと言うこと。1D4より数ヶ月前に発売されている中級機7Dですら2軸水準器が装備されているのに、それがありません。水平はAFエリアの範囲を示す楕円形(?)のラインからなんとか出していますが、より積極的にこのカメラを使っていくとなると方眼マットは必須、ですねー…。もう一つの不満な点は、縦位置の撮影時に測距点選択コントローラに指が…とどかない(T.T)。5D3の縦位置グリップには縦位置にちょうどいい場所にそれがあるので、積極的に縦位置も使いたくなるのですが、1D4にはそれがないので縦位置の際にそれを選択するがめっちゃおっくうです。

 

と、だらだらと書いてきましたが要約すると
【1D4の良いところ】
・撮る気に、撮った気になるシャッターを初めとした「感触」
・使いやすい「1600万画素」
・AFの食いつき
・シンクロ速度1/300
・ブルーの液晶イルミネーション

 

【1D4の使いにくいところ】
・(5D3と比べて)神経質な露出
・標準レンズが無い
・電子水準器が無い
・それほど高感度に強くない
・縦位置の際に、測距点選択コントローラが使いづらい

 

【すごいけれど僕にはどうでも良いところ】
・10コマ/secの連射機能
 

Canon EOS-1D MarkIV

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